3Dモデルに命を吹き込む、ZBrushでモデルにカラーとマテリアルを設定する基本的な方法!

2020年5月26日

今回の記事では、ZBrush上で3Dモデルにカラー(色)を塗る方法と、マテリアル(質感)を与える方法を説明していきたいと思います。

 

ZBで3Dモデルにカラーやマテリアルを設定するための下準備

ZBrushに限らず、何でもそうだと思うのですがカラーやマテリアルを設定することで、3Dモデルに命を吹き込むことができます。

ただの「球体」でも金属質のものとガラス質のものでは、受ける印象がまるで違いますよね。

 

ZBrush上で3Dモデルにカラーやマテリアルを設定するためには、まずは下準備が必要になります。

条件としてはたったの2つです。

 


1:サブツールの筆マークをONにする

まずはじめに、色や質感を変えたいサブツールの筆マークをONにしておきます。

こちらの画像でいうと、1つ目(上段)のサブツールがONになっており、2つ目(下段)のサブツールはOFFになっています。

つまり1つ目(上段)は色や質感の変更ができます。

2つ目(下段)のサブツールはできません。

 

ただし、見かけ上は2つ目(下段)の方も変えることが出来てしまいます。

しかし、それもあくまで見かけ上です。

しっかりと確定させるためには、筆マークをONにしておく必要があるわけです。

 

DemoHead → カラー、マテリアルの変更可能

eyes → カラー、マテリアルの見かけ上の変更可能(実際は変更不可)

 

 

2:画面上部の「M」「RGB」

シーンを見ていただくと、上の方に「A」「MRGB」「RGB」「M」などとありますよね。

 

これはブラシに「どのような描画機能を与えるか」を意味しています。

 

 

カラーを設定する場合「RGB」

初期状態であればペイントブラシに切り替えた段階で「A」「RGB」がオンに有効になっているはずです。

これは同意味なのかというと、「アルファを使ってRGB(レッド、グリーン、ブルー)で色塗りしますよ」という意味です。

つまりカラーを塗る場合は、最低でもここの「RGB」がONになっていないといけない訳です

 

もしも「ペイントブラシなのに全然色が塗れない!」ということが起きている場合は、ここの「RGB」の値がOFFになっている可能性があります。

着色するときは、しっかりと「RGB」がONになっている状態であることを確認し、ブラシを走らせるようにしましょう。

 

 

マテリアルを設定する場合「M」

マテリアルを設定する場合も似ています。

「RGB」がカラーなのであれば、「M」がマテリアルになります。

カラーのときと同じように、ペイントブラシなどを使ってモデルを塗るようにすれば、あっという間に質感が変わります。

 

 

カラーとマテリアルを同時に設定したい場合

カラーとマテリアルを両方同時に設定したい時もあるでしょう。「MRGB」のボタンは、そんなときに押すべきボタンとなっているんのです。ここまで読んでいただけたのならばお分かりだと思いますが、「MRGB」は「M」+「RGB」になります。つまり「マテリアル・レッドグリーンブルー」ということになります。

 


色や質感の選び方

仕組みをざっと説明したところで、続いては色や質感の選び方を確認していきたいと思います。

 

 

左のメニューに一通り揃っている

デフォルトの状態では、左側にあるメニューの中に一通り揃っています。カラーパレットしかり、マテリアルしかりです。

各数値は、以下のようなものとなっております。

 

1:マテリアル

2:カラーパレット

3:メインカラー

4:セカンダリーカラー

 

 

1:マテリアル

クリックすることで、あらかじめ設定されているマテリアル一覧を呼び出すことができます。

マテリアルは自分でも作って編集することができますが、とりあえずはこの中にあるものを使ってみるようにしておけばいいでしょう。

 

 

2:カラーパレット

着色用の色を選べるパレットです。

周囲の四角枠で色相を選んで、中央の四角形部分で明細度を決めます。

 

 

3:メインカラー

メインカラーです。

着色する際はこちら側の色が出力されます。

左ではなくです!

また、パレットで色を選択した際も、基本的に反映されるのがこちら側となっております。

 

 

4:セカンダリーカラー

メインに対する、サブのようなものになります。

パレットから色を拾ったりする際に影響を受けないため、色彩を保存しておいたりする場合に重宝します。

出力する場合はメインカラーを入れ替えてからになります。

直接セカンダリーを出力することはできません。

メインとセカンダリーの切り替えは、キーボード「Vキー」でもできます。

 

 

 

便利なショートカット機能

最後に、カラーやマテリアル関係で便利に使えるショートカットを説明して終わりにしたいと思います。

 

 

メインカラーとセカンダリーからを切り替える → 「Vキー」

先ほども説明させて抱きましたが、Vキーを押すことでメインカラーとセカンダリーカラーを切り替えることが出来ます。

 

 

シーンから色をスポイトして拾う → 「Cキー」

既に塗ってある色を再度利用したい時は、Cキーで色を拾えばOKです。まったく同じ色を瞬時にしてメインカラーに持ってくることができます。

 

 

塗りつぶす → FillObject

ブラシでいちいち塗りつぶすのは、最初の段階では面倒な場合が多いかもしれません。

そんな時はFillObjectという塗りつぶし機能を使ってみることも有効でしょう。

ショートカットキーではなく、クリック操作になります。

 

上のメニューから「カラー」をクリックして出てきたメニューの中にあります。

塗りつぶしたくない箇所がある場合は、あらかじめマスクを掛けたりなどしておけば、防ぐことができます。

 

 

シーンからマテリアルを拾う → マテリアルからドラッグ

カラーをCキーで拾うことができるのは上にも説明しました。

マテリアルを拾う場合は、キーボードの操作ではなくなります。

左のマテリアルの項目からドラッグして、拾いたいマテリアルのある個所までペンを走らせれば拾うことができます。