Blenderのパーティクルヘアーで毛を生やす!
今回の記事ではBlenderのパーティクルヘアーを使って、「毛を生やす方法」について確認していきたいと思います。
パーティクルで毛を生やそう!
Blenderのパーティクルヘアーを使えば、簡単にリアルな毛を3Dビュー上に表現することができます。
パーティクルヘアーを設定する
早速やっていきましょう。
まずは①毛を生やしたいオブジェクトを選択します。
そして②パーティクルプロパティから「+」を押します。
すると、③とりあえずパーティクルが追加されます。
↓
②パーティクルプロパティから「+」をクリック
↓
③パーティクルが追加される
必ず「ヘアーにする」!
パーティクルにもタイプ(種類)があって、デフォルトの状態では「エミッター」になっています。
これを必ず「ヘアー」にしておきます。
※ちなみに、この「エミッター」だの「ヘアー」だのは、Blenderが便宜的に命名したものです。
つまるところパーティクル(粒子)を「動的に表現するか」、それとも「静的に表現するか」の指定になります。
髪の毛は静的な表現であると言えるため、ここで「ヘアー」を選択するべきなのです。
パーティクルの種類
エミッター・・・動的な表現
ヘアー・・・静的な表現
とりあえず完成・・・?
お気づきの方も多いと思いますが、ここで「ヘアー」を選択すると、その瞬間オブジェクトに毛が生えてきます。
つまり、この段階で「パーティクルで毛を生やす」という課題に関してだけはクリアしたことになります。
パーティクルヘアーを制御する
パーティクルで毛を生やすこと自体は、このように非常に簡単です。
ですが、それを制御するには非常に苦労を要します。
パーティクル編集
生やしたパーティクルヘアーを編集する王道操作は、やはりパーティクル編集だと思います。
地道にコツコツと編集していきます。
パーティクルが設定されたオブジェクトを選択し状態で左上のプルダウンからモードを切り替えられます。
追加/カット
パーティクルヘアーを追加/カットする場合も簡単に行えます。
任意のボタンを左から選択して、なぞるだけ。
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追加 | カット |
僕はこの方法が好きです。
美容師になったことはありませんが、なんだかそんな感覚になれるからです。
※ちなみにイメージしやすいように、オブジェクトを頭部型のものに変えています。
「くし」で髪をとかす
「くし」で、実際の髪の毛を溶かすようにセッティングすることができる機能があります。
上の方にある「強さ」などの値で、ブラシがパーティクルに与える影響力を調整することができます。
なかなか制御が大変なので、気持ち弱めで微調整していく方がいいように思います。
頂点をいじる
通常のメッシュと同じような感覚で、パーティクルを編集することもできます。
ただし、通常のメッシュと「全く同じに」とはいきません。
左上にあるこのボタン。
これらを押すことで、パーティクルに頂点が出現し、編集を加えることができるようになります。
一つひとつを選択するのではなく、CやRなどでまとめて編集を加えていく操作となってきます。
頂点の数を変える
また、パーティクルが選択されている状態で右クリックを押すことで、頂点に対して様々な編集を加えることができます。
例えば、分割数を変えて頂点を増やしたり。
毛先のみをいじる
また、毛先のみを編集したい時なんかに重宝するのが「先端を選択」です。
これで先端を選択し、Ctrl++or–で、選択部分を調整すれば、毛先の編集も容易になります。
頂点グループで生える場所を制御する
頂点グループを使うことで、パーティクルが発生する場所をある程度機械的に制御することができます。
頂点グループを作成
まずはパーティクル設定前に、髪を生やしたい箇所に頂点グループを作成します。
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頂点グループを適用
作成した頂点グループを、パーティクルに適用させます。
この状態でパーティクルを設定すると・・・。
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このように、頂点グループを設定した場所のみに、髪を生やすことができます。
頂点グループを指定する場合は、パーティクルを生成させる前に行うようにしてください。
「くし」でとかす
頂点グループで制御した場合でも、くしでとかす工程は必須であるように思います。
「パーティクル」編集でとかしましょう。
毛量を増やす
パーティクルで作った髪の毛は、何もしなければスカスカのはず。
ボリュームアップしましょう。
「子」パーティクルの調整
「子」パーティクルというものがあります。
パーティクルヘアーの毛量を増やす手っ取り早い方法は「子」パーティクルを設定することです。
ここでは、とりあえず「シンプル」を選んでおけば間違いありません。
※やっていてやりにくれば「補間」でもOKです。
「表示数」は編集中の、「レンダリング時の数」は文字通りレンダリング出力時の子パーティクルの係数です。
数はご自身のPCの負荷にならない程度に抑えてください。
ただし、このままではパーマに失敗した人みたいで、醜いです。
そんな時は、子パーティクルの流れを、機械的に制御します。
「集結」で毛のまとまりを作る
「集結」タブには「集結」「シェイプ」「ツイスト」という3つのゲージがあります。
これは、それぞれ子パーティクルがどのような集結方法をするかを調整するための項目となっています。
例えば「集結」を1に、「シェイプ」を0.8くらいで調整すると、このようにふんわりとした柔らかい毛束を表現することが可能になります。
「集結」と「シェイプ」を写真の値まで下げると、以下のようになります。
だいぶ自然なシルエットになりましたね。
これで、前髪をカットしたり、頭頂部にボリュームを足したりすれば完成です。
ザッと作ったので粗いですが、作り込めばもっと美しくなります!
他にも多くの制御機能がある!
今回書いてきた事例は、パーティクル編集の一例にしかすぎません。
正直、全てを書くことは難しいですし、そもそもすべての機能を使い切らなければならない局面に立たされるなんてこともないだろうと、僕は思います。
ここに書いていないけれども必要なことが出てきた場合は、その都度解説していくように致します。
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