Blenderの編集モード時における「ボーンの組み方」を考えてみる

Blenderではボーンという骨組み機能があります。

この機能をつかえば、作ったモデルに動きを与えることが出来るようになるわけです。

このため、ボーンをどう組むかは非常に重要なものになってきます。

(まぁ、それ以外のものも全部重要になってくるんですけどね・・・)

 

今回の記事では、ボーンを組み立てるときに「もしかしたら役に立つかもしれない」という事柄を記述していきたいと思います。

初心者向けです。

 

 

Blenderでボーンの組み方を考えてみる

今回の記事で説明する内容は、以下の物です。

・ボーンの親子関係
・ボーン同士の接続
・どのようにしてボーンを増やしていくか

 

大きくこの3点になります。

 

3点とも既に知っているという方は、もしかしたら得られるものは少ないかもしれません。(笑)

では、早速行きましょう。

 


ボーンの親子関係

ボーンには親と子の関係があります。

アーマーチュアという一つの家系図のようなものの中では、ボーンの親子がひしめき合っています。

※写真はイメージです。

アーマチュア=ボーンの家系です。

そしてその家系の中では、親から子へ、ボーンの流れが受け継がれていく仕組みがるのです。

 

 

親が動けば子も動く(FK)

ボーンの動きの基本は「親が動けば子も動く」です。

親につられて、末端にあるボーンたちはいっせいに動きます。

 

子を動かしても、親がつられて動くようなことはありません。

ちなみにこの動きのことをFK(フォワードキネマティク)と呼びます。

 

 

子を動かして親を動かすことも可(IK)

先ほど「子を動かしても、親がつられて動くようなことはありません。」と言ったそばで恐縮ですが、実は子を動かして親を動かすこともできます。

いわゆるIK(インバースキネマティク)と呼ばれている仕組みですね。

「名前くらいなら聞いたことある!」という人も多いと思います。

 

しかし、この動きを実現するには、事前にIK(インバースキネマティク)の設定が必要になります。

IKの設定をしない限りは、基本は親から子に動きが伝わるような仕組み(FK)になるのです。

今回の記事では説明は省きます。

 


ボーン同士の接続

ボーンを増設する場合は、基本的に子ボーンがテール部分から生えてくるような形になります。

生成場所がもしも親ボーンのテールであれば、子ボーンのヘッドとは自動的に接続された状態で生成されます。

 

 

ボーン同士の接続を外す

このボーン同士の接続ですが、接続を外すことができます。

接続を外した場合でも、親子関係は保持されます。

外せるのは接続のみです。

 

接続の有無をつかさどる箇所は以下の画像をご覧ください。

編集モードで接続を外したい子ボーンをクリックし、右のメニュー内のボーンプロパティから「関係」>「接続」になります。

チェックボックスがあると思いますが、ここにチェックが入っていると、親ボーンと接続状態にあります。

逆にチェックが外れていれば、子ボーンは接続されていない状態になります。

 

 

どんな時にボーンの接続を外すのか

このボーンの接続の有無ですが、どんな時に使うのかというと、主に支点が三次元に動くようなボーンの場合に使うことが多いです。

ちょっと何言っているのか分からないかもしれませんが、詳しいことは別の機会にお話いたします。

要するに、太ももや肩回りなどのように、上下左右に自在に動く関節のことです。

他にも、いわゆる「補助ボーン」というものを作る場合にも外すことが多い印象です。

 


好ましいボーンの組み方

好ましいボーンの組み方などはあるのでしょうか?

結論を先に言うと、正直人によるのでなんとも言えない部分があると思います。

 

 

ボーンはヘッドを中心にして動く

しかしどんなモデルであれ、Blenderのボーンを使うのであればボーンがヘッドを中心にして動くものであることは理解しておかなければなりません。

曲げたい関節部分に、ボーンのヘッドが来るように調整しておきます。

メッシュのど真ん中にヘッドを持ってきても綺麗に曲がってくれません。

 

 

ボーンとメッシュの位置関係も非常に重要

確かに関節部分にヘッドが来るようにボーンを配置することは重要です。

しかし、関節部分と一口で言えど、場所が微妙に違えば曲がり方も違ってきてしまいます。

 

以下に比較Gifを用意しましたのでご覧ください。

この左右の棒状のモデルは、ボーンが配置されている場所以外は全く同じものになります。

向かって左の棒が、「左寄り」にボーンが組まれており、向かって右の棒が、「右寄り」にボーンが組まれています。

その違いだけであるにも関わらず、これだけ曲がり方に違いが出てきてしまうのです。

 

このことから、例えば肘関節のような鋭利な曲がり方が求められるような場所には、できるだけ肘の外側にボーンのヘッドが来るように配置します。

そのようにすれば、より肘っぽい表現を得ることができるようになると思います。