Blenderで目玉(眼球)を制御するためのリグづくり、3選!

2020年11月8日

今回の記事では、Blenderで目玉(眼球)を制御するためのリグを作ってみたいと思います。

 

 

目玉(眼球)を動かす、3選

Blenderでは、目玉を制御する方法として多くの手法があります。

例えを挙げるならば、

1:インバースキネマティク(IKボーン)

2:トラック

3:減衰トラック

を使った手法が挙げられるでしょう。

 

今回はそれらの手法について、記事内で確認していきたいと思います。

全て【ポーズモード】のボーンコンストレイント内の操作項目になります。

 


1:インバースネマティク(IK)

俗にいうIKボーンと呼ばれているものです。

IKは、その仕組み上「ターゲット」と呼ばれるものを指定する必要が出てきます。

IKボーンは指定したターゲットの方を向き、凝視する性質があります。

その機能を利用して目玉を制御しようというものです。

 

 

2:トラック

トラックも、同じように「ターゲット」を指定すれば、その名の通りターゲットをトラッキング、つまり追い続けるように動かすことができます。

一応言っておくと、トラックには上下の概念があります。

つまり、極端に上、もしくは下に向けすぎると、ボーンが暴れ出してしまいます。

まぁ、目玉の可動範囲であれば、問題に感じることもないと思いますが・・・。

 

 

3:減衰トラック

減衰トラックは、先ほどのトラックに似たようなものです。

IKやトラックと同じように、減衰トラックにもターゲットの存在が必要です。

そして、設定されたターゲットを追う形で、ボーンが動きます。

 

トラックとの違いは、上下の概念がないこと。

こちらも同じよう、目玉程度の可動範囲のものであれば、そこまで気になるものではないでしょう・・・。

 

 

オススメはIK

3つほど選択肢があることを提案いたしました。

その中で僕がオススメなものは、一番目に紹介をしたIKです。

IKはいろいろと動きに拘ることができますし、目ではなくて体のボーンでもいろいろと使う機会が多いです。

このため、一番オススメです。

ただし、設定が他と比べると複雑なので、慣れないうちはトラックなどでも全然いいと思います。

 

まぁ、眼球の可動範囲であれば、どれでも問題なくうごくので・・・。

最終的に自分のやりやすいものでいいとは思います。

 


各種ボーンの構造について

手法があることは分かりましたが、そこに至るまでにもボーンを組む必要があるわけです。

ここからはボーンの組み方について確認していきたいと思います。

 

 

体ボーンと、コントローラーに分ける

リグなので、体ボーンとコントローラーボーンを分ける必要があります。

ちょうど以下の画像のような具合で纏められます。

 

ここでは頭部ボーンの担当である頭部は省略させていただきました。

あくまで眼球のみです。

 

 

ボーンの構成

解説ですが、左右の眼球ボーンとコントローラーの真ん中のボーン。

この計3本のボーンが、頭部ボーンの子供になります。

つまり、3本のボーンの親が、頭部ボーンです。

 

そして、コントローラーの真ん中のボーン。

このボーンの子供が、両サイドで横になっている2本のボーンになります。

コントローラーの3本だけで、「コントローラー家」という家庭を築いているようにも感じられますね。

 

無理やりに人間に例えるのであれば、以下の画像のような関係になってきます。

3人の子供うち1人だけ結婚して子供を2人生んだような感じでしょうかね。

 

 

子のターゲットを孫へ

このような状態にボーンを組めたら、あとはIKなりトラックなりでターゲットの設定をすればOKです。

自動的に「孫」を追尾する形で両目のボーンが動き出すはずです。

 

 

両目のボーンとターゲットのX座標を揃えること

注意点を言っておくのであれば、両目のボーンのテールターゲットボーンのヘッドのX軸座標を揃えておくようにしておきましょう。

まぁ、別に揃えなくても問題なく動きはするのですが・・・。

 

揃っていた方がきれいに動きますよ。