Blenderでキャラクターの体をモデリングする一例!

2021年1月11日

先日、下絵からキャラクターの顔を作る記事を投稿いたしました。

今回は、その続きです。

キャラクターの体を作っていきます。

 

キャラクターの体の作り方例

さっそく作っていきましょう。今回の記事で、髪の毛以外の部分を一通り完成させる予定です。

 

全身の比率をチェック

まずは、大きくざっと全身の比率を整えます。

このように、簡易的にブロックを置いていく形から始めていけばいいでいいでしょう。

 

頭身や腕の長さなど

今回は7頭身のモデルを作ることにしました。

全身と頭部の大きさの比率は、キャラクターの印象に大きな影響を与えます。

 

胴体は頭3つ分に調整。

腕なんかも、実際の人間も両腕を広げた長さ身長と大体同じ長さになるはずです。

両腕を広げた長さ = 身長

 

現物の人間(スタイルの良い人)以上に美しいスタイルとなるよう、比率調整をしていきます。

ただし、現実とかけ離れすぎるのはよくないと思います。

7頭身、ですが6頭身モデルの足を延ばしたようなイメージ。

 

腕や脚を作る

全身の比率が纏まったら、腕や脚を作り込んでいきます。

 

人間らしい形態にする

先ほどまでに「仮」で置いておいたブロック状のパーツを、人間のパーツらしい形態にします。

ループカット(Ctrl+R)やナイフ(K)などの操作を使って、どんどんと頂点を追加します。

ベベル(Ctrl+B)などで、角を落とすことも有効でしょう。

 

ある程度形になったら、脚や腕を胴体と結合させます。

結合させたい辺同士を選んでFです。

 

 

腕は捩じっておく

腕は予め捩じっておいた方がいいでしょう。

何気なく伸ばした腕というものは、腕の筋肉が捩じれています。

この捩じれている筋繊維を、Blener上でも再現するようにします。

 

関連記事:Blenderで腕や手首などを滑らかに捩じる方法!

 

手を作る

手も作っていきます。

手の作り方自体は難しくありません。

ただ、手というものはかなり複雑な形をしています。

 

もしも作り慣れていない場合は、まずは手のスケッチを適当にとってみましょう。

スケッチをすることで、手の形態をよく観察するのです。

 

やはり形態を知れていないものを上手くモデリングすることはできません。

手がどんな形をしているのか把握するために、スケッチを通じて手の形態を観察するのです。

 

 

耳を作る

顔を作った時には省略をした「耳」を完成させていきます。

 

簡単にでOK

「完成させていきます」と言ったそばから恐縮ですが、「耳」は適当に作ってしまえばOKです。

作り込む必要はありません。

なぜなら、例え作りこんだところでどうせ髪の毛で隠れてしまうでしょうし、特にキャラクターの場合は顔の側面ではなく前面(顔面)がメインになるためです。

 

耳の形には、意外と個性が出てきます。

ですが、共通して以下のような形態をしているように思います。

この形態を意識してモデリングしさえすれば、ある程度適当でもぜんぜん様になってしまいます。

 

 

眉毛、まつ毛

眉毛やまつ毛といったパーツも、付け加えていきます。

別オブジェクトとして追加しました。

 


全体を整えて、完成!

体、腕、脚、手、耳・・・。

加えるべき要素は全て加えました。

後はこれらを整えていきます。

また、整えていきながら、同時に必要最小限の作り込みも行っていきます。

いろんな角度からの見え方を確認します。

 

顔の印象は、近めで確認しておきましょう。

 

 

ポリゴンが4角形になるように

おしり部分のメッシュ

形を整えていく際には、モデルのポリゴンが4角形になるように調整してください。

別に3角形や5角形以上のポリゴンでもモデリングを行うことはできます。

ですが、「人体」をモデリングする際には4角形ポリゴンで調整していった方が、いろいろと好都合になるのです。

※機械や無機物をモデリングする際は、多角形ポリゴンでも構わないと思います。

 

4角形ポリゴンにするべき主な理由

キャラクターなどの有機的な動作をすることを想定したもののモデリングをする際に、なぜ4角形ポリゴンにするべきなのか。

以下に纏めてみました。

①動かしたときに破綻しにくい。
②ウェイトの調整がしやすい。
③テクスチャの設定がしやすい。

こんなところです。

 

とくに①の理由は、キャラクターとして重要になってくると思います。

3角ポリゴンであれば、対角線のような辺が「つっかえ棒」のような働き(?)をしてしまって、思い通りに動かしにくくしてしまう要因となってしまう恐れがでてきます。

 

 

頂点は多くし過ぎなくてもOK

頂点は多くし過ぎなくても問題ありません。

(必要最小限が好ましいです。)

頂点を増やしすぎてしまうと、「細部が表現できていい!」と思うかもしれません。

ですが、むしろいろいろと不都合が生じてきてしまう恐れさえあります。

 

ウェイト調整が大変

頂点を多くし過ぎることによる弊害は、いろいろと考えられます。

その中でも、個人的にはウェイト調整が大変になってしまうことが、最も大きなものとして挙げられるように思います。

頂点を増やしすぎると、制御するべきものが増える!

 

ウェイト値が調整できる「頂点グループ」とは、文字通り頂点ごとに範囲付けされるものとなっております。

このため、頂点が増えれば、制御するべき対象も増えます。

多く設定しすぎると、なかなか面倒なことに。(笑)

 

 

顔ほど細かくない

顔と比較した場合、体というものは割と単純な形態をしています。

顔を表現するのに必要だったポリゴンの細かさが、体には必要ありません。

このため、そもそも顔よりも単純に作ることができるのです。